~持ち戻し制度と遺留分侵害を知っていますか?~
「後継者には長男を決めている」
事業承継の相談を受けると、多くの社長がおっしゃいます。
そして、
・生前に株式を贈与した
・後継者へ経営権を集中した
・持株会社を活用した
こうした対策を進められます。
しかし、ここで多くの社長が見落としていることがあります。
それは、
事業承継は会社の問題であると同時に、家族の問題でもある
ということです。
遺留分とは何か?
相続では、一定の相続人に最低限保障された相続権があります。
これを「遺留分」といいます。
例えば、
・長男が後継者
・長女と次男は会社に関与していない
というケースで、
会社の株式のほとんどを長男へ承継させたとします。
すると将来、
長女や次男から
「私たちの遺留分が侵害されている」
という主張が出てくる可能性があります。
持ち戻し制度とは?
ここで問題になるのが「持ち戻し」です。
簡単に言えば、
生前に後継者へ贈与した財産を相続財産に加えて計算する制度です。
社長としては、
「何年も前に渡した株式だから大丈夫」
と思っていても、
遺留分の計算では考慮されることがあります。
つまり、
過去の贈与が将来の争いの原因になることがあるのです。
株価が上がると問題はさらに大きくなる
事業承継で特に注意が必要なのは自社株です。
例えば、
10年前に後継者へ株式を移転したとします。
その後、
会社が成長し株価が大幅に上昇した場合、
他の相続人から見れば、
「長男だけが大きな利益を受けている」
と映ることがあります。
その結果、
遺留分侵害額請求へ発展するケースもあります。
税金より怖いのは家族間の争い
私は銀行員時代から数多くの事業承継を見てきました。
その中で感じるのは、
税金の問題より、
家族間の感情の問題の方がはるかに難しい
ということです。
税金は計算できます。
しかし、
・不公平感
・兄弟間の対立
・配偶者の意見
・子どもたちの感情
は数字では解決できません。
解決策はある
実は、中小企業の事業承継には
「遺留分に関する民法の特例(除外合意)」
という制度があります。
一定の条件を満たせば、
後継者へ承継した株式を遺留分計算の対象から除外できる場合があります。
しかし、この制度を活用している会社は決して多くありません。
多くの経営者が、その存在すら知らないのが現実です。
今週の結論
事業承継で最も怖いのは、税金ではありません。
家族が争うことです。
どれだけ立派な承継スキームを作っても、
どれだけ節税できても、
家族関係が壊れてしまえば成功とは言えません。
事業承継とは、
株式を渡すことではありません。
会社と家族の未来を守ること。
その視点を忘れてはいけないのです。
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国税庁は表向き「公平性」と言いますが、実質は‟相続税ベースの評価が安すぎるところを是正したい“これだと思います。
よって今後3年以内に起こり得ることは・・・
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