第13回 今週の提言(2026年7月7日号)

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非上場株式の評価が変わるかもしれません

~国税庁有識者会議から見えてきた事業承継の未来~

令和8年4月と5月、国税庁で「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議」が開催されました。

「専門家だけの話」と思われるかもしれませんが、
私はこの議論が今後の中小企業の事業承継に大きな影響を与えると考えています。

現在、非上場株式は主に「類似業種比準方式」と「純資産価額方式」で評価されています。
しかし有識者会議では、この評価方法そのものについて、多くの課題が指摘されました。

特に問題となったのが、類似業種比準方式です。
本来は企業規模に応じて公平に評価するための制度ですが、
近年は株価を意図的に下げる「評価圧縮スキーム」に利用されるケースが増え、
制度本来の目的から離れているのではないかという意見が数多く出されました。

一方で、「評価を高くすればよい」という単純な話でもありません。

会議で繰り返し議論されたのは、

「継続して経営している会社を、清算する前提の純資産だけで評価してよいのか。」

という根本的なテーマでした。

現在の中小企業の価値は、土地や建物だけではありません。

長年培ってきた技術、従業員の能力、取引先との信頼、ブランド、そして将来生み出す利益など、
決算書には表れない価値が企業価値の大きな部分を占めています。

そのため、有識者からは収益力や将来価値を反映する評価方法も検討すべきとの意見が相次ぎました。

しかし現実には、多くの中小企業では精度の高い事業計画が作成されておらず、
上場企業で使われるDCF法をそのまま適用することは難しいという実務上の課題も指摘されています。

また、M&A実務では、「時価純資産+営業権」によって企業価値を評価する方法が多く採用されており、実態に近い評価方法として紹介されました。

さらに、第2回会議で私が最も注目したのは、

「評価方法」と「税負担」は分けて考えるべき

という考え方です。

つまり、本来の「時価」は客観的に評価し、その結果、税負担が重すぎるのであれば、
税率や事業承継税制などの政策で対応すべきではないか、という議論です。

これは、これまでの非上場株式評価の考え方を大きく変える可能性があります。

もし評価方法が見直されれば、自社株対策だけでなく、持株会社の活用、M&A、従業員承継、PEファンド、サーチファンドなど、
事業承継全体に大きな影響を及ぼすことになるでしょう。

だからこそ、経営者には「自社株はなぜその価格になるのか」を理解していただきたいと思います。

私がいつもお伝えしているように、事業承継で最も怖いのは、「知らないリスク」と「放置リスク」です。

制度が変わってから慌てるのではなく、今のうちから自社株の評価や株主構成を確認し、
自社に最適な承継方法を検討しておくことが、会社と家族の未来を守る第一歩になるのではないでしょうか。

橋本裕二のワンポイント

「非上場株式の評価制度は、大きな転換点を迎えています。制度改正を待つのではなく、自社の現状を正しく理解し、
早めに準備を始めることが、円滑な事業承継への最も確実な一歩です。」



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国税庁は表向き「公平性」と言いますが、実質は‟相続税ベースの評価が安すぎるところを是正したい“これだと思います。
よって今後3年以内に起こり得ることは・・・

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