~なぜ純資産3億円の会社が10億円で売れるのか?~
M&Aの相談をしていると、社長からこんな質問を受けます。
「うちの会社は純資産が3億円あります。だったら会社の価値も3億円くらいですか?」
必ずしも、そうではありません。
例えば、純資産3億円の会社が10億円で評価されることもあります。
では、この差額は何なのでしょうか?
その会社が長年かけて築いてきた、決算書には十分に表れない価値です。
M&Aでは、こうした価値を考えるうえで「のれん」という言葉が登場します。
「のれん」とは?
会社には、決算書だけでは分からない価値があります。
例えば、
・長年積み上げてきた信用
・強いブランド力
・優良な取引先
・高い技術力やノウハウ
・優秀な社員や組織
・地域での知名度
・安定した顧客基盤
・将来の収益力
こうしたものは、会社にとって大きな財産です。
しかし、土地や預金、機械のように、その価値がそのまま貸借対照表に載っているわけではありません。
それでも買手から見れば、
「この会社なら将来も利益を生み出してくれる」
という価値があります。
これが「のれん」の背景にある考え方です。
なぜ純資産3億円の会社が10億円になるのか?
例えば、
純資産3億円、毎年安定して高い利益を出している会社があったとします。
買手が、
「この会社には強い顧客基盤がある」
「優秀な社員がいる」
「今後も安定して利益を生み出せる」
と評価すれば、純資産を大きく上回る価格で取引されることがあります。
つまり、
会社の値段は「今いくら持っているか」だけではなく、「これからいくら稼げるか」でも決まる
ということです。
第16回の「EBITDA倍率」ともつながる
前回お話ししたEBITDA倍率も、この考え方と深く関係しています。
M&Aでは、会社が本業から生み出す収益力を見て、そこに一定の倍率を掛けて企業価値を考える方法があります。
だからこそ、
同じ純資産3億円の会社でも、
「社長がいなければ売上が落ちる会社」と、
「社長がいなくても組織で利益を生み出せる会社」
では、評価が大きく違ってくる可能性があります。
社長が作るべきは「利益」だけではない
ここが重要です。
企業価値を高めたいのであれば、毎年の利益を増やすだけでは十分ではありません。
社長がいなくても回る組織を作る。
優秀な人材を育てる。
特定の取引先への依存を減らす。
自社独自の技術やブランドを育てる。
こうした積み重ねが、会社の「見えない価値」を高めます。
私は、この見えない価値こそ、社長が次の世代へ残すべき大切な財産だと思っています。
今週の結論
会社の価値は、決算書の純資産だけでは決まりません。
土地や預金だけでもありません。
信用、人材、技術、ブランド、顧客、そして将来の収益力。
こうした目に見えない資産が、企業価値を大きく左右します。
事業承継とは、株式を後継者へ渡すことだけではありません。
「価値のある会社」を次の世代へ渡すことです。
社長、もし今あなたの会社を第三者が評価するとしたら、
決算書に載っていない「のれん」に、いくらの値段がつくでしょうか?
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国税庁は表向き「公平性」と言いますが、実質は‟相続税ベースの評価が安すぎるところを是正したい“
これだと思います。
よって今後3年以内に起こり得ることは・・・
銀行員28年の経験と、多数の事業承継支援実績をもとに、社長目線で分かりやすく整理し、
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