第12回 成長と承継のためのPEファンド活用法

~事業承継は「売るか継ぐか」の二択ではない~

事業承継の相談を受けると、

「息子に継がせるか」
「M&Aで売却するか」

という話になることがほとんどです。

しかし、これからの時代は、その二択だけではありません。

近年注目されているのが、

PEファンド(プライベート・エクイティ・ファンド)

の活用です。



九州でも増えているファンド活用

北九州発祥の「資さんうどん」。

大川市の家具メーカー「関家具」。

そして散水用品で世界的に知られる小倉の「タカギ」。

これらの企業は、それぞれ異なる形ではありますが、外部資本を活用しながら成長戦略を進めています。

また、折尾名物「かしわめし」で有名な東筑軒も、
ゼンリン創業者である故大迫氏の資産管理会社による承継という形で存続の道を選択しました。

共通しているのは、

「会社を残しながら成長を目指す」

という発想です。



PEファンドは「売却先」ではない

多くの経営者は、

「ファンドに売る=会社を手放す」

というイメージを持っています。

しかし、本来のPEファンドは、

・成長資金の提供

・経営人材の支援

・M&A支援

・組織強化

・IPO支援

などを通じて企業価値を高めることを目的としています。

つまり、

会社を成長させるためのパートナー

という見方もできるのです。



注目されるサーチファンド

さらに最近では、

サーチファンド

という仕組みも注目されています。

サーチファンドとは、

経営を引き継ぎたい人材が企業を探し、投資家の支援を受けながら事業承継を行う仕組みです。

従来のM&Aが「買収」であるのに対し、

サーチファンドは

「経営を引き継ぐこと」

に重点があります。

後継者不在企業にとっては、

親族承継でもなく、大手企業への売却でもない、

新しい選択肢と言えるでしょう。



事業承継は成長戦略である

人口減少、人手不足、市場縮小。

これからの時代、中小企業を取り巻く環境はますます厳しくなります。

その中で重要なのは、

「誰に継がせるか」

だけではありません。

承継後に、どう成長させるか

です。

PEファンドも、サーチファンドも、

そのための手段の一つに過ぎません。



今週の結論

事業承継は、

「親族承継かM&Aか」

という時代から、

「会社をどう成長させるか」

を考える時代へ変わりつつあります。

PEファンド、事業承継型投資、サーチファンド。

選択肢は確実に増えています。

経営者に求められるのは、

先入観ではなく、

自社にとって最適な未来を選ぶ視点

なのです。



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