「『知らないリスク』と『放置リスク』が会社の未来を変える」
年商5億円。
利益5,000万円。
純資産5億円。
従業員30名の金属加工会社でした。
創業50年。
79歳の創業社長は、典型的なワンマン経営者でした。
後継者は52歳の長男。
事業承継を考える時期としては、決して早くありません。
私は何度も会社を訪問し、事業承継について提案を重ねました。
提案すればするほど、社長は混乱していく
この会社には、
・法人保険による約1億円の損金
・関連会社への年間5,000万円の地代
・社長報酬3,600万円
など、事業承継を考えるうえで整理すべき課題がいくつもありました。
私は、それぞれの意味や将来への影響を説明し、対策を提案しました。
しかし社長は、
「難しくてよく分からん。」
そう言われることが増えていきました。
これが、私がいう「知らないリスク」です。
内容が理解できないために、判断できない。
そして、そのまま時間だけが過ぎていく。
これが「放置リスク」です。
社長から突然の質問
ある日、社長から質問を受けました。
「俺は退職金をいくら取れるんだ?」
私は、長年の功績や会社の状況を踏まえ、
「現時点なら4億5,000万円以下であれば十分検討できる可能性があります。」
とお伝えしました。
ところが後日、社長はこう言われました。
「顧問税理士からは8,000万円と言われた。」
社長は、どちらが正しいのか分からなくなってしまったのです。
問題は「誰が正しいか」ではない
税理士には税理士の立場があります。
私には、事業承継全体を設計する立場があります。
重要なのは、
経営者自身が、それぞれの考え方や前提条件を理解し、自ら判断できることです。
しかし、理解できなければ、人は動けません。
結果として、この会社も具体的な対策は進まず、時間だけが過ぎていきました。
この案件が教えてくれたこと
私はこれまで多くの経営者を見てきました。
事業承継が進まない会社には、共通点があります。
それは、
「知らないから動けない。」
そして、
「分からないから、そのままにしてしまう。」
ということです。
私はこれを、
『知らないリスク』と『放置リスク』
と呼んでいます。
今週の提言
事業承継で一番怖いのは、
「間違えること」ではありません。
「分からないまま放置すること」です。
専門家は、それぞれ異なる立場から助言します。
だからこそ、最後は社長自身が理解し、納得して判断することが何より大切です。
私は、事業承継コンサルタントの役割とは、
答えを押し付けることではなく、社長が自信を持って決断できる状態をつくることだと考えています。
その第一歩は、「知ること」。
そして、「放置しないこと」。
会社の未来は、その一歩から大きく変わります。
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国税庁は表向き「公平性」と言いますが、実質は‟相続税ベースの評価が安すぎるところを是正したい“これだと思います。
よって今後3年以内に起こり得ることは・・・
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