「会社だけを見ても、事業承継は成功しない」
家族・資産・会社を一体で再設計した事例
事業承継というと、多くの方は
「会社を誰が継ぐのか」
だけを考えます。
しかし、実際には会社だけを見ていても解決できない案件があります。
今回は、会社だけでなく、家族・個人資産・相続・税金まで含めて再設計した事例をご紹介します。
兄弟会社が抱えていた大きな問題
A社は雑貨卸売業。
・年商5億円
・利益500万円
・純資産8,000万円
一方、兄が経営するB社は、
・年商5,000万円
・赤字1,000万円
・債務超過6,000万円
・借入金5,000万円
経営は非常に厳しい状況でした。
さらに問題だったのは、
A社長がB社の借入金の連帯保証人
になっていたことです。
このままでは、B社が倒産すればA社まで連鎖的に経営危機へ陥る可能性がありました。
問題は会社だけではありませんでした
A社長は、相続で取得した大型マンションも所有していました。
約70戸の賃貸マンションで、満室時の年間家賃収入は約6,000万円。
資産としては優良でしたが、その分、個人の所得税負担も大きく、将来の相続税対策も必要な状況でした。
会社、個人資産、相続。
それぞれを別々に考えていては、根本的な解決にはなりません。
私が提案したこと
まず、B社の借入金をA社が引き受けることで、兄弟会社全体の資金繰りを安定させました。
次に、個人所有だったマンションを法人へ移し、資産管理会社となるC社を設立。
さらに、このC社を持株会社として、
・A社
・B社
を子会社化するグループ体制へ再編しました。
B社はA社長が社長を兼務し、事業を整理したうえで将来的な廃業を目指すことにしました。
また、マンション収入は家族へ給与として分散することで、所得税負担の適正化も図りました。
最後に、持株会社C社の株式を長男へ承継し、将来の事業承継まで見据えた体制を整えました。
結果はどうなったか
B社長は借入金の重圧から解放され、年金生活へ。
A社は連鎖倒産のリスクを回避。
A社長は所得税・相続税の負担軽減につながり、長男への事業承継も具体的に進みました。
会社だけではなく、家族全体の将来設計ができたことで、安心して次の世代へバトンを渡せる環境が整いました。
この案件が教えてくれたこと
事業承継は、
会社だけを見ても成功しません。
会社、不動産、借入金、家族構成、相続、税金。
これらはすべてつながっています。
一つだけを対策しても、別の場所に新たな問題が生まれることがあります。
だからこそ、全体を俯瞰して設計することが重要なのです。
今週の提言
事業承継は、
「会社を引き継ぐこと」ではありません。
会社・家族・資産を次世代へどう引き継ぐか。
そこまで考えて初めて、本当の事業承継になります。
目の前の問題だけを解決するのではなく、10年後、20年後を見据えた設計を行うこと。
それが、会社も家族も守る最善の方法だと私は考えています。
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国税庁は表向き「公平性」と言いますが、実質は‟相続税ベースの評価が安すぎるところを是正したい“
これだと思います。
よって今後3年以内に起こり得ることは・・・
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