7月になると、必ず思い出す方がいます。
公認会計士であり、オーム乳業の元社長、大牟田商工会議所会頭、そして数多くの企業、銀行で監査役を務められた永利新一先生です。
先生が亡くなられたと知った日のことは、今でも忘れられません。
先生は10年以上、一日も欠かさずブログを書き続けておられました。
ところが、ある日を境に更新が止まりました。
「体調が悪い」と書かれたブログが最後でした。
心配になり、大牟田へ行くたびに先生の事務所へ立ち寄りました。
「しばらく休みます。」
その張り紙を見るたびに、「早く元気になってほしい」と願っていました。
ある日、ブログの更新日が新しくなっているのを見つけました。
「先生、戻ってこられたんだ。」
そう思って安心したのも束の間、その日の夜、目に飛び込んできたのは訃報でした。
言葉を失いました。
体の力が抜け、その場に座り込んでしまいました。
両親以外で、亡くなったと知って涙が止まらなかったのは、先生ただ一人です。
先生とは約10年前に出会い、最後の3年間は頻繁に事務所へ通わせていただきました。
私のビジネスのこと。
将来やりたいこと。
そして先生ご自身の夢。
何時間も語り合いました。
今でも忘れられない言葉があります。
「橋本君、もう十分話した。機は熟した。本当に中小企業を支えられる会社を一緒につくろう。ビジネスプランを持っておいで。」
79歳とは思えないほど前向きで、夢を語り続ける先生でした。
そして、先生はいつもこうおっしゃっていました。
「異質の者が交わるところに、新しいものが生まれる。」
銀行出身の私を、「面白い」と受け入れてくださったことが、本当に嬉しかったのを覚えています。
先生の夢は、大牟田を中心とした筑後地域から、世界へ羽ばたく企業を育てることでした。
事業承継やM&Aを通じて、地域の中小企業をもっと元気にしたい。
その想いを、何度も聞かせていただきました。
しかし、その約束を果たす前に先生は旅立たれました。
あれから5年。
7月になるたびに先生のことを思い出します。
そして最近、大牟田方面へ向かって手を合わせながら、ふと思いました。
「あの時、先生と約束した会社が、ようやく形になろうとしています。」
まだ道半ばです。
でも、先生から託された想いだけは、決して忘れたことはありません。
先生がおられたら、どんな言葉を掛けてくださるだろう。
そう考えながら、一歩ずつ前へ進んでいます。
永利先生。
あの時いただいた言葉と、先生との約束は、今も私の中で生きています。
そして私は、その約束をこれからも大切に守り続けます。
心からの感謝を込めて。
ありがとうございました。
合掌
第13回:約束は、今も私の中で生きている
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