第28回 35年ぶりにつながった、忘れられない人

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人生には、何十年経っても忘れられない人がいるものです。

先日、SNSを通じて、35年ぶりにある方とつながることができました。

驚きました。そして、本当に嬉しかった。

実は、ずっと気になっていた方なのです。

もう一度、会いたい。

できることなら、人生を終えるまでに一度だけでも会って、話をしたい。

そんな想いを、心のどこかに持ち続けていました。

今から37年前、私は人生の大きな岐路に立っていました。

当時の私には、当時の私なりの考えがあり、一つの決断をしました。

あの決断が正しかったのか、間違っていたのか。

今となっては、答えを出すことなどできません。

そして、今の人生を後悔しているわけでもありません。

ただ、あのとき、もう少し違う伝え方ができなかったのか。

相手の気持ちを、もっと大切にすることができなかったのか。

そんな思いが、長い年月を経ても消えることはありませんでした。

人間というのは不思議なものです。

仕事で失敗したことも、苦しかったことも、年月が経てば少しずつ薄れていきます。

ところが、人との関わりの中で心に残った出来事は、何十年経っても忘れられないことがあります。

私は今年63歳になりました。

最近、人生には限りがあることを、以前より強く意識するようになりました。

会いたい人には、会えるうちに会っておきたい。

伝えたい言葉は、伝えられるうちに伝えておきたい。

そう思うようになったのです。

今回、35年ぶりにつながったことで、止まっていた時計が少しだけ動き始めたような気がしています。

まだ、直接お会いしたわけではありません。

もし、お会いする機会があれば、37年間、心の中にしまっていた言葉を伝えたいと思っています。

「あのときは、ごめんなさい。」

そして、

「もう一度、つながることができて、本当にありがとう。」

人生には、やり直せないことがあります。

でも、今からでも伝えられる言葉はある。

35年という長い年月を経て、そんなことを考えています。