人生には、何十年経っても忘れられない人がいるものです。
先日、SNSを通じて、35年ぶりにある方とつながることができました。
驚きました。そして、本当に嬉しかった。
実は、ずっと気になっていた方なのです。
もう一度、会いたい。
できることなら、人生を終えるまでに一度だけでも会って、話をしたい。
そんな想いを、心のどこかに持ち続けていました。
今から37年前、私は人生の大きな岐路に立っていました。
当時の私には、当時の私なりの考えがあり、一つの決断をしました。
あの決断が正しかったのか、間違っていたのか。
今となっては、答えを出すことなどできません。
そして、今の人生を後悔しているわけでもありません。
ただ、あのとき、もう少し違う伝え方ができなかったのか。
相手の気持ちを、もっと大切にすることができなかったのか。
そんな思いが、長い年月を経ても消えることはありませんでした。
人間というのは不思議なものです。
仕事で失敗したことも、苦しかったことも、年月が経てば少しずつ薄れていきます。
ところが、人との関わりの中で心に残った出来事は、何十年経っても忘れられないことがあります。
私は今年63歳になりました。
最近、人生には限りがあることを、以前より強く意識するようになりました。
会いたい人には、会えるうちに会っておきたい。
伝えたい言葉は、伝えられるうちに伝えておきたい。
そう思うようになったのです。
今回、35年ぶりにつながったことで、止まっていた時計が少しだけ動き始めたような気がしています。
まだ、直接お会いしたわけではありません。
もし、お会いする機会があれば、37年間、心の中にしまっていた言葉を伝えたいと思っています。
「あのときは、ごめんなさい。」
そして、
「もう一度、つながることができて、本当にありがとう。」
人生には、やり直せないことがあります。
でも、今からでも伝えられる言葉はある。
35年という長い年月を経て、そんなことを考えています。
第28回 35年ぶりにつながった、忘れられない人
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