第27回 今週の提言(2026年10月13日号)

/

社長は、次の世代に「何を残すのか」

―― 株式や財産より大切なものがある

事業承継というと、

「株式をどう渡すか」

「相続税をどうするか」

「誰を次の社長にするか」

という話になりがちです。

もちろん、どれも重要です。

しかし、30年以上、中小企業の経営者とお付き合いしてきて、私は最近、もっと根本的なことを考えるように
なりました。

社長は、次の世代に何を残すのか。

会社でしょうか。

株式でしょうか。

不動産でしょうか。

現預金でしょうか。

私は、それだけではないと思っています。

本当に残すべきものは「会社の強さ」

どれだけ多くの財産を残しても、会社そのものが弱ければ、次の世代は苦労します。

逆に、多少借入があっても、

強い事業がある。

優秀な社員がいる。

取引先から信用されている。

金融機関との関係が良い。

自分で考えて動く組織がある。

そして、次の経営者を支える経営チームがある。

そんな会社であれば、後継者は新しいことに挑戦できます。

だから私は、現社長が次の世代に残すべき最大の財産は、

「自分がいなくても成長できる会社」

ではないかと思っています。

社長の頭の中にあるものも財産です

もう一つ、忘れてはいけないものがあります。

それは、社長が何十年もかけて培ってきた経験です。

「あの取引先とは、こう付き合う。」

「この業界は、ここを見る。」

「こういう時には投資をする。」

「こういう時には撤退する。」

「人を見る時は、ここを見る。」

こうした経営の勘所は、決算書には載っていません。

しかし、会社にとって非常に大きな財産です。

社長の頭の中にあるだけでは、社長がいなくなった瞬間に失われてしまいます。

だから、元気なうちに伝える。

後継者と一緒に取引先を回る。

会議に参加させる。

決断を任せる。

失敗も経験させる。

それも立派な事業承継です。

最後に残るのは「理念」

そして、もう一つ。

私は最終的に残るものは、理念だと思っています。

「なぜ、この会社をつくったのか。」

「何を大切にしてきたのか。」

「社員をどう考えているのか。」

「お客様にどんな価値を提供したいのか。」

「この会社を将来どうしてほしいのか。」

第26回で、事業承継の大きな意思決定をする経営者には「理念の強さ」があると書きました。

その理念を次の世代へ伝えることも、現社長の大切な仕事です。

ただし、経営のやり方まで同じにする必要はありません。

理念は引き継ぐ。経営は次の世代が変えていく。

私は、それでいいと思っています。

事業承継とは、単に財産を残すことではありません。

次の世代が、自分たちの力で会社を成長させられる土台を残すこと。

社長がいなくなった後も、会社は続いていきます。

だから一度、自分自身に問いかけてみてください。

「私は、この会社に何を残したいのか。」

その答えの中に、社長が最後にやるべき仕事が見えてくるのではないでしょうか。



自社株評価・事業承継 個別相談受付中

非上場株式の評価ルール変更の可能性大!

改正前に、いや、今すぐ対策しましょう!

国税庁は表向き「公平性」と言いますが、実質は‟相続税ベースの評価が安すぎるところを是正したい“
これだと思います。
よって今後3年以内に起こり得ることは・・・

銀行員28年の経験と、多数の事業承継支援実績をもとに、社長目線で分かりやすく整理し、
現実的な方向性をご提案します。

初回相談(60分) 料金:3万円(税込)

会社の現状整理・課題抽出・今後の方向性助言

▶ お問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。