51歳で独立したとき、多くの人から言われました。
「なぜ今さら?」
「銀行にいた方が安定していたのでは?」
確かに、その通りだったのかもしれません。
長年勤めた銀行。
慣れた環境。
それなりの肩書き。
生活も安定していました。
普通に考えれば、そのまま定年まで勤め上げる道を選ぶ方が自然だったと思います。
しかし、自分の中では、ずっと引っかかっているものがありました。
「このままで、本当にいいのか」
その思いです。
40歳のとき、大きな病気をしました。
突然の激しい腹痛。
救急車で運ばれ、大学病院の救命救急センターへ。
そのまま2ヶ月の入院生活。
人生設計が、一気に崩れた瞬間でした。
当時は久留米支店の渉外マネージャー。
次は支店長と言われていた時期です。
若い頃から、「40歳までに支店長になる」。
それを目標に走ってきました。
しかし病気によって、人生は簡単に予定通りにはいかないことを思い知らされました。
さらに、その後は銀行の合併という大きな時代の変化もありました。
組織が変わる。
人が変わる。
価値観が変わる。
自分自身も、少しずつ考え方が変わっていったように思います。
このまま組織の中で生きていくのか。
それとも、自分の人生をもう一度、自分で選び直すのか。
正直、不安はありました。
51歳での独立は、決して若くありません。
失敗したらどうするのか。
収入はどうなるのか。
家族は大丈夫か。
考えれば考えるほど、不安はいくらでも出てきます。
それでも、最後はこう思いました。
「一度きりの人生、このまま終わりたくない」
病気を経験したからこそ、強く感じていたのかもしれません。
人は、「いつかやろう」と思っていても、その“いつか”は来ないことがあります。
だからこそ、自分は挑戦する方を選びました。
実は、弊社「Cブリッジ」の“C”には、いくつかの意味を込めています。
その一つが、
「Challenge(挑戦)」です。
現状維持ではなく、一歩前へ進む。
年齢に関係なく、新しい世界へ踏み出す。
それは、会社に対する思いであると同時に、自分自身への覚悟でもありました。
もちろん、独立してからも順風満帆だったわけではありません。
苦しいこともありました。
不安な夜もありました。
それでも、自分で決めた道を歩いているという実感があります。
今振り返ると、51歳での独立は、人生の“第二創業”だったように思います。
若い頃は、「安定」が一番大事だと思っていました。
しかし今は、それだけでは人は満たされないと感じています。
挑戦すること。
成長すること。
誰かの役に立つこと。
その積み重ねの中にこそ、生きがいがある。
62歳になった今も、まだ挑戦の途中です。
人生は、何歳からでも変えられる。
私はそう信じています。
第6回:なぜ私は51歳で独立したのか
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