第3回 譲渡制限株式は、本当に売れないのか?



「うちの株は譲渡制限株式だから、売れませんよね?」

中小企業の社長から、よく聞く言葉です。
確かに、多くの非上場会社の株式には譲渡制限が付いています。

会社法上、株式を第三者へ譲渡する際には、
会社の承認が必要という仕組みです。

このため、
「自由に売れない」
「売買できない」
「価値がない」

と誤解されがちです。

しかし、結論から申し上げると――

譲渡制限株式=売れない株式、ではありません。



譲渡制限の本当の意味

譲渡制限とは、
“勝手に知らない第三者へ売られないためのルール”です。

つまり会社側から見れば、

・好ましくない第三者が株主になることを防ぐ
・経営権の安定を守る
・同族経営を維持する

こうした目的があります。

言い換えれば、

売れない株ではなく、会社の承認が必要な株

ということです。



実際には売買されています

現実には、譲渡制限株式でも次のような取引は数多くあります。

・親族への承継

・後継者への譲渡

・幹部社員への譲渡

・他の株主への売却

・M&Aによる第三者承継

つまり、承認手続きを経れば、
十分に売買・承継の対象になります。



社長が本当に注意すべきポイント

問題は「売れるかどうか」ではありません。

本当に重要なのは、

誰に、いくらで、どう渡すか

です。

たとえば、

・後継者個人へ譲渡するのか

・持株会社へ譲渡するのか

・第三者へ売却するのか

この違いで、

・株価の考え方

・税務上の扱い

・経営権の安定

・将来の承継設計

が大きく変わります。



よくある危険な放置状態

中小企業では、

・株主名簿が古い

・先代名義のまま

・少数株主が点在している

・誰が何株持っているか曖昧

こうしたケースが珍しくありません。

この状態で「譲渡制限だから大丈夫」と考えるのは危険です。

むしろ、いざ承継やM&Aの時に大きな障害になります。



今週の結論

譲渡制限株式は、売れない株ではありません。

“戦略的に動かすべき株”です。

会社の未来を考えるなら、

・現在の株主構成

・株価水準

・誰へ承継するか

・いつ動かすか

この4点を早めに整理することが重要です。

株は売れないのではなく、
動かし方を知らないだけかもしれません。




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